ペットを亡くした方へペット向け

ペットロスで「もう飼わない」と思った私がまた新しい子を迎えた理由

大切な愛犬・愛猫が天使になり、ペットロスのつらさから「もう飼わない」と思っているのではないでしょうか。

新しい子を迎える人を見て、「自分には考えられない」と感じたことがある人もいるでしょう。

私自身も4匹の愛犬を見送ってきたので、ペットロスのつらさも、「もう飼わない」と思う気持ちも痛いほどわかります。

けれど、「もう飼わない」と思うことも、新しい子を迎えることも、どちらが正しくてどちらが間違っているという答えはありません。

そこで、ペットロスで「もう飼わない」と思う気持ちになる理由や、新しい子を迎えること、あの子への想いとの向き合い方について、私の経験も交えてお話します

ペットロスで「もう飼わない」と感じるのは自然なこと

ペットロスになり、「もう飼わない」と感じるのは、特別なことではありません。

大切な存在を失って心にぽっかりと穴が開き、新しい子を迎えることに対して「代わりを探すみたい」と感じることもあるでしょう。

また、ペットロスの受け止め方は人によって異なり、さまざまな思いから「もう飼わない」という気持ちにつながります。

もうあのつらい別れを経験したくない

ペットロスを経験して、「もう二度とあんなつらい思いはしたくない」と感じる人もいるでしょう。

最期を見送ったときの悲しみや喪失感は、簡単に薄れるものではありませんね。

新しい子を迎えたいと思っても、いつかまた同じようなつらい別れが来ることを考えると、気持ちにブレーキがかかってしまう人もいます。

あの子の代わりはいないと感じる

一緒に暮らした愛犬・愛猫は、かけがえのない存在ですね。性格やしぐさ、思い出はその子だけのもので、「同じ子」はどこにもいません。

名前を呼んだときの反応、甘え方、寝る場所、好きだったもの。

そうした小さな記憶のひとつひとつに、「あの子と同じ存在はいない」と感じるでしょう。

新しい子を迎えることに罪悪感がある

新しい子を迎えることに、後ろめたさを感じる人も少なくありません。

「あの子を忘れるようで申し訳ない」
「新しい子を迎えるのは裏切りではないか」

そう感じると、たとえ犬や猫と暮らしたい気持ちがあっても、一歩を踏み出せなくなることもあります。

今は心も生活も落ち着かない

愛犬や愛猫を見送った直後は、気持ちの整理がつかず、何も手がつかないということもあるでしょう。

これまで当たり前だった暮らしが変わり、ぽっかり空いた時間や静けさに戸惑ってしまいますよね。

時間が止まってしまったかのように、亡くなったのがつい昨日のことのように感じられる日もあると思います。

そのような状態で、あの子以外のことが考えられないことは自然なことです。

それでも私の「もう飼わない」と思っていた気持ちが動いた出来事

私も、愛犬たちの代わりはいないと思い、愛犬たちが天使になったら「もう飼わない」と思っていました。

それでも気持ちが動いたのは、残された愛犬の様子が変わったことがきっかけです。

当時、我が家には4匹の愛犬がいました。

しかし、1匹、また1匹と見送り、3匹が天使になったときに、最後に残った16歳の愛犬がペットロスになったのです。

その子にとって、ずっと一緒に暮らしてきた母犬の旅立ちは相当ショックだったのでしょう。

元気がなくなり、何も食べず、常に母犬を探しているような様子に、胸が痛みました。

毎日のように動物病院に行き、獣医師とどうしたらいいか相談していたある日、「新しい子を迎えてみてはどうでしょうか」と言われたのです。

ペットロス中でお迎えする気がなかった私はとても悩みましたが、残された愛犬のことを考え、お迎えを決めました。

その2年後、その子も天使になりましたが、その間に徐々に元気を取り戻してくれた姿に、新しい子を迎えてよかったと心から思っています。

ペットロスだからこそ知りたい「The Legacy」のメッセージ

新しい子を迎えることに迷いや罪悪感があるとき、知っておきたいのが海外で広く知られている「The Legacy(遺産)」です。

The Legacy

人間は亡くなるとき、遺言を書きます。
自分の家や、持っているすべてのものを 愛する人たちに遺すために。

もしも私が字を書けたなら、私も同じように遺言を書くでしょう。

どこかで寂しそうにしている、孤独な野良犬に、 私の幸せな家を遺します。
私の食器、心地よいベッド、クッションの効いた椅子、そしておもちゃも。
大好きだったひざの上、優しく撫でてくれた手、 愛に満ちたあの声。

誰かの心の中に私が作った、あの温かな場所。
そして、最期の一瞬まで私を支えてくれたあの深い愛。
愛する腕に抱かれながら、 穏やかで痛みのない最期を迎えることを。

もし私が死んでしまっても、 お願いです、どうかこう言わないでください。
「もう二度とペットは飼わない、 悲しみがあまりにも辛すぎるから」と。

そうではなく、孤独で、誰からも愛されていない犬を探し、 私のいた場所をその子に譲ってあげてください。
これが、私が後に残していく遺産です。
これが、私に唯一できる贈り物なのです。

—— 作者不明※作者不明とされることが多いですが、ジム・ウィリス氏作と言われています

これは、亡くなった犬が飼い主へ向けて、自分が受け取ってきた愛や居場所を次の子へ受け継いでほしいと願う内容の詩です。

この詩が伝えているのは、新しい子を迎えることはあの子を忘れることではなく、愛を次へつないでいくということ。

もちろん、この詩に無理に共感する必要はありません。

ただ、「もう飼わない」ではなく、こうした考えがあることも知っておいてください。

ペットロスでもあの子を大切に想いながら新しい子を迎えることはできる

ペットロスのグリーフケアでも、新しい子を迎えることは悲しみをごまかすためではなく、暮らしを立て直すきっかけのひとつとして考えられています。

実際、私も新しい子を迎えたからといって、天使になった愛犬たちへの想いが薄れることはありません。

むしろ、新しい子と暮らす中で、天使になった子たちとの思い出をより大切に感じていますよ。

あの子との思い出はなくならない

新しい子を迎えると、あの子との思い出が薄れてしまうのではと不安になる人もいるかもしれません。

けれど、新しい子を迎えたからといって、あの子と過ごした時間がなくなることはありません。

ふとした瞬間に思い出して涙が出る日もあれば、あたたかい気持ちで振り返れる日もあるでしょう。

あの子との思い出は、これからもあなたの心の中でずっと生き続けていきます。

新しいしい子とあの子はまったく違う存在

新しい子を迎えても、天使になったあの子と同じ存在になるわけではありません。

性格も、しぐさも、甘え方も、名前を呼んだときの反応も、あの子だけのものです。

だからこそ、新しい子を迎えたとしても、あの子の居場所がなくなることはありません。

あの子は、これからも「あの子」として、あなたの中で特別な存在であり続けます。

「これからも一緒」と思える形を持つ人もいる

新しい子を迎えることに前向きになっても、あの子を置いていくように感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

そんなとき、写真や思い出の品、遺骨ペンダントなど、あの子を身近に感じられる形があると、「あの子とも一緒に、新しい暮らしを始める」と思えるでしょう。

新しい子を迎えることは、あの子との別れを終わらせることではありません。

あの子への想いを抱いたまま、新しい子との時間を重ねていくこともできるのです。

実際、私も天使になった愛犬の遺骨ペンダントを身につけています。

身近に感じられるものがあることで、いつも一緒にいるように感じられ、今でも8匹(天使組4匹、今の子4匹)みんなで暮らしているような感覚がありますよ。

私が使っている遺骨ペンダントはこちら

メモリアルグッズの選び方はこちら

ペットロスで「もう飼わない」と思っても選択は変わる

ペットロスから「もう飼わない」と思うのは、ごく自然な気持ちです。

時間が経つ中で気持ちが変わったり、思いがけないきっかけで新しい子を迎えたりすることもあります。

新しい子を迎えることは、あの子を忘れることではありません。

私自身、「もう飼わない」と思っていましたが、今は新しい子を迎えてよかったと思っています。

もちろん、新しい子たちと暮らしている今もペットロスがなくなったわけではなく、今でも天使になった愛犬たちにとても会いたいです。

これから先どんな選択をしても、あの子が大切な存在であることは変わらないでしょう。

この記事を書いた人

たかだ なつき(高田 菜月)

ペット専門ライター
ペット終活アドバイザー / 動物介護士 / メディカルトリマー / ペットフーディスト / ペット食育士1級 / ホリスティックケア・カウンセラー / 愛玩動物救命士 / ペットセーバー / CPD認定 Animal Behaviour and Psychology 修了 ほか
老犬のためのオンライン相談窓口「いぬのじかん」運営

これまで4匹の愛犬を、それぞれ異なる病気での闘病・介護の末に看取ってきました。

18歳まで寄り添った子を含め、すべて病死という現実に直面し、そのたびに「もっと何かできたのでは」という葛藤や、身を切られるような別れの痛みを経験しています。

ペットの専門家としてだけでなく、ひとりの飼い主として「その痛みを知る者」でありたい。そんな想いを込めて、あたたかな言葉を届けています。