ペットを亡くした方へ手元供養について

ペットの遺骨のカビ対策5選|手元供養のために知っておきたいお手入れとは

ペットの遺骨のカビ対策5選|手元供養のために知っておきたいお手入れとは

ペットの遺骨を自宅に置いていると、遺骨にカビが生えることがあると耳にしたりするでしょう。

「うちは大丈夫かな…」と不安に思っても、骨壺を頻繁に開けるのも気が進みませんし、「本当にカビが生えていたらどうする?」と不安になりますよね。

そこでこの記事では、遺骨にカビが生える理由やカビが生えたときの対処法などを紹介します。

亡くなってからも大切な存在であるペットのために、今からできることをやっていきましょう。

ペットの遺骨にカビが生える理由

ペットの遺骨にカビが生えるのは、カビが生えやすい環境への安置や素手で遺骨に触れたことなどが主な理由です。

本来であれば、高温で火葬されているため遺骨は無菌状態に近く、カビの原因となる菌は残りません。

ですが、骨壺は密封状態ではないので、「温度・湿度・養分」という3つの条件が揃うとカビが生えることがあります。

では、どのような場合でこのに条件が揃うのか、まずはカビが生えやすい環境をみていきましょう。

カビが生えやすい環境への安置

遺骨にカビが生えやすいのは、湿度が多く風通しの悪い場所です。

  • 窓際
    (外気との温度差で結露が発生しやすい)
  • 水回りの近く
    (湿度が高くなりやすい)
  • 北向きの部屋
    (日当たりが悪く湿気が溜まりやすい)
  • 棚や押し入れやクローゼットの中
    (風通しが悪い)
  • 床に直で置いている
    (結露が発生しやすい)
  • ホコリの多い空気が淀んだ場所
    (カビの養分になる)

このような場所に骨壺を置いている場合は、カビが発生するリスクがあるので別の場所で手元供養をするようにしましょう。

思い出の場所で供養をしてあげたいという思いから安置場所を決めている家庭もあると思いますが、大切な遺骨を末永く守るために、カビが生えやすい環境を避けておくと安心です。

素手で遺骨に触れる

遺骨のカビ 骨壺を素手で触る

素手で遺骨に触れてしまうと、カビの養分となる皮脂や汗、常在菌が遺骨へ付着してしまいます。

骨壺という閉ざされた空間の中で、この養分を餌にカビが繁殖する恐れがあるのです。

分骨などで骨壺を開けるときは、使い捨ての手袋を着用し、専用のピンセットを使って作業を行うようにしましょう。

特に、アクセサリーやキーホルダーなどに遺骨を入れる際は、収骨キットが付属しているような製品が安心です。

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遺骨に生えるカビの見た目

カビが生えたペットの遺骨

遺骨に発生するカビは、白・緑・青・黒などの見た目をしている傾向があります。

特に多いと言われる白い色をしたカビは、たんぽぽの綿毛のようにふわふわとしているのが特徴です。

一見すると遺骨の一部のように見えるので分かりづらいですが、光を当ててみると繊維状に光って見えることがあります。

また、黒や青や緑のカビは、遺骨の表面に斑点状に現れることが多いです。シミのような見た目で、骨の内部まで色がつきます。

そしてさらにカビが繁殖すると、遺骨の表面がしっとりした質感になったり、粘り気が出て糸を引くようになってしまうため、そうなる前に対策が必要です。

遺骨にカビ以外で色が付く理由

ペットの遺骨に色がつく

実は、カビ以外にも、火葬時の化学反応や薬の影響、副葬品の色移り、骨密度の違いなどで遺骨に色がつくことがあります。

個体差はありますが、ピンクや緑、黄色、青などの色です。

特に闘病していたペットでは、服用していた薬や放射線治療などの影響で、その成分が骨に蓄積し、焼成されることで色が浮き出ることがあります。

また、火葬時に葬儀社から説明があると思いますが、一緒に火葬したお花(特に色の濃い花)や洋服、おもちゃ、お供えした食べ物などの色素や燃えカスがお骨に付着し、色として残るケースも珍しくありません。

そのため、遺骨に色が付いているからといって、必ずしもカビが生えているとは言えないことは覚えておきましょう。

とはいえ、カビ対策をしなくても良いというわけではありません。この後は、基本的なカビ対策を紹介するので、今も変わらず大切なペットのために覚えておきましょう。

ペットの遺骨のカビ防止対策5選

それでは、大切なペットの遺骨にカビが生えないようにするための対策5選を紹介します。

すぐにできる手軽なものもあるので、まだカビ防止対策をしていないというときはぜひ参考にしてください。

通気性の良い場所に骨壺を置く

カビが好む、湿気が多く空気が滞留しやすい場所を避け、リビングのサイドボードの上のような通気性の良い場所に骨壺を安置するのがおすすめです。

日常的に家族が過ごす場所であるリビングは、人の動きに合わせて空気が入れ替わりやすいと言えるでしょう。

また、直射日光を避けつつも、陽の光が入る明るい場所であることも理由です。

ただ、家族が集まる部屋であるだけにホコリなどの汚れも溜まりやすくなっています。

そのため、リビング床から30cm〜50cm以上の高さにある棚やサイドボード(収納家具)の上に安置しましょう。

家族を見守ることができる場所で供養されることで、ペットも穏やかに過ごすことができるのではないでしょうか。

珪藻土やシリカゲルで湿気を防ぐ

ペットの遺骨に入れる吸湿剤

珪藻土や溶岩石、シリカゲルなどの吸湿剤を骨壺の中に入れると、湿気を防いでカビが発生しづらい環境にしてくれます。

一度骨壺を開ける必要はあるものの、安心感があるので多くの飼い主さんが取り入れている方法です。

特に珪藻土や溶岩石は、遺骨を守るアイテムとして、メモリアルグッズ販売店などで可愛らしいものが販売されています。

骨壺に吸湿剤を入れるときは、手袋をするのを忘れないようにしてくださいね。飼い主さんの気持ち的に骨壺を開けるのが難しいときには、骨袋の隅に入れても構いません。

ただし、どの吸湿剤も一生効果が続くわけではないので、1年に1回程度の頻度で新しいものに交換しましょう。

命日やお盆、湿気の多い梅雨が明けたタイミングなどで骨壺の中の状態を確認し、新しい除湿剤に入れ替えてあげる習慣をつけるのもおすすめです。

テープで骨壺への湿気の侵入を防ぐ

骨壺にテープを巻く様子

一般的な陶器の骨壺では、蓋を載せているだけなので本体との間にわずかな隙間があります。シリコンテープや防水テープなどで隙間を塞ぎ、密閉しましょう。

骨壺の蓋を閉めた状態で、本体との境界線をぐるりと1周テープで巻くだけでOKです。密閉して空気の出入りを防ぐことで、結露を防ぎ、カビのリスクを軽減できます。

このとき、セロハンテープやガムテープを使うのはおすすめしません。

セロハンテープは湿気や紫外線に弱いため、すぐに剥がれてしまいます。また、ガムテープでは粘着力が強すぎるのでベタつきが残ってしまううえに、見た目にもあまりよくありません。

密封性の高い骨壺に入れる

パッキン付きの骨壺

一般的な陶器の骨壺ではなく、手元供養用として湿気対策に特化している骨壺に移す方法もあります。

ペットのメモリアルグッズ販売店では、骨壺の蓋にパッキンが付いていて密閉できるタイプや、蓋をねじで回して閉める金属の骨壺などが販売されているのでチェックしてみるといいでしょう。

こういったタイプの骨壺は、地震などで万が一骨壺が倒れてしまった際に、遺骨の飛散を防げるというメリットもあります。

そのため、調湿作用のある天然素材(木や石)を使用した骨壺よりもおすすめです。

また、遺骨をアクセサリーやキーホルダーなどの手元供養品で身につけている場合も同様です。密封性の高い製品を選ぶようにしましょう。

ペットのメモリアルグッズの選び方はこちら

真空パックにする

粉骨 真空パック

遺骨を専用の袋に入れて、専用の機械で中の空気を完全に抜き、真空状態に密閉する方法もあります。

業者に依頼する必要はありますが、カビの繁殖に関わる酸素と湿気を完全に遮断できるところが魅力です。

遺骨を粉骨(パウダー状)にして行う方法もあるため、その場合は骨壺のサイズをコンパクトにできるという特徴もあります。

ちなみに、自宅で真空にできる機会も販売されてはいますが、遺骨はとてもデリケートです。

失敗して袋が破れたり、お骨を傷つけたりするのを避けるためにも、業者に依頼することをおすすめします。

ペットの遺骨にカビが生えたときのお手入れ方法

もし、ペットの遺骨にカビが生えてしまったときは、焦らずにお手入れをしましょう。

きちんと手をかけてあげれば、遺骨を清潔な状態に戻すことができます。

ここでは、家庭でできる「日光消毒」方法と、専門業者に依頼する「再火葬」の2つの方法を紹介します。

日光消毒する

遺骨に付着しているカビが軽度であれば、太陽の光(紫外線)を利用した日光消毒で除去できる可能性があります。

よく晴れた湿度の低い日を選び、作業前にマスクと手袋を着用して次の手順で行ってみてください。

  1. 清潔な白い紙や布の上に、重ならないよう遺骨を広げる
  2. 直射日光に数時間当てて天日干しする。よく乾燥させる
  3. 乾燥後、清潔な柔らかい筆や刷毛で表面に付いたカビを優しく払い落とす
  4. 新しい骨壺に吸湿剤を入れ、安置場所を見直す

ただし、日光消毒は、紫外線の力でカビ菌を殺菌し乾燥させる方法です。あくまで応急処置なので、カビの繁殖が酷いときは改善が難しいこともあります。

再火葬する

ペット、葬儀、斎場、火葬場

広範囲に広がったカビや、自分でお手入れをするのが難しいと感じる場合は、ペット葬儀社に「再火葬」を依頼しましょう。

これは、遺骨をもう一度高温の火で焼き直してもらう方法です。

1000度近い高温で焼くので、カビ菌や付着した有機物を焼き切って、無菌状態に戻すことができます。

多くの場合、お骨を本来の白い綺麗な状態に戻すことが可能です。

また、葬儀社では再火葬とあわせて「粉骨」や「真空パック」のサービスを取り扱ってくれることもあります。

またカビが生えてしまうことがないように、検討してみるのもいいでしょう。

ペットの遺骨のカビ防止対策まとめ

火葬してすぐのペットの遺骨は無菌状態のため、カビが生える心配はありません。

ですが、骨壺には蓋と本体の間に隙間があるため、安置場所によっては湿気やホコリでカビが生えてしまうことがあります。

また、分骨のときに遺骨に素手で触れてしまうと、皮脂や汗などのカビの餌となるものが付着してしまうので注意が必要です。

大切なペットの遺骨にカビが発生しないように、以下のような対策をしておきましょう。

  • 清潔な白い紙や布の上に、重ならないよう遺骨を広げる
  • 直射日光に数時間当てて天日干しする。よく乾燥させる
  • 乾燥後、清潔な柔らかい筆や刷毛で表面に付いたカビを優しく払い落とす
  • 新しい骨壺に吸湿剤を入れ、安置場所を見直す

もしカビが生えてしまったら、日光消毒や再火葬で遺骨を綺麗な状態に戻してあげてください。

大切な家族がこれからも安心して側にいられるように、できることから試してみてくださいね。

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この記事を書いた人

 

たかはし ゆきな(高橋 由紀那)
ペット専門ライター
犬の管理栄養士 / ペットフード安全管理者/ペット災害危機管理士3級 ほか
老犬のためのオンライン相談窓口「いぬのじかん」運営

何よりも大切にしてきた愛犬との別れを経験したことで、メモリアルグッズの素晴らしさを痛感しました。

「いつも一緒だった」「何をしていても思い出す」 その気持ちが本当によく分かります。

あの子を思い出したときに、涙よりも温かい気持ちになれるように。 そして、少しずつでも前を向いていけるように。

私の記事が、悲しみの中にいる皆様の心を支える一助となれば幸いです。