大切なペットに旅立たれると、何もする気が起きず、ずっと頭の中で考え続けてしまいますよね。
眠ろうとすると最期の場面が浮かび、眠れなくなってしまうこともあるでしょう。
ふとした瞬間に名前を呼びそうになったり、いつも過ごしていた場所を見ると、いない現実に引き戻される…。
「もしあのとき別の選択をしていたら」と、止まらない後悔が何度も襲ってくるのではないでしょうか。
胸が締めつけられるように苦しくて、会いたい気持ちばかりが募り、気が狂いそうになりますね。
私自身も、4匹の愛犬を立て続けに見送ったので、その気持ちが痛いほどよくわかります。
この記事では、今あなたの中で起きていることを、ひとつずつ言葉にしていきます。
言葉にすることで、気持ちが少しだけ軽くなるでしょう。
ペットロスで気が狂いそうと感じるのは自然なこと

ペットロスで気が狂いそうと感じるのは、特別なことではなく自然なことです。
愛犬や愛猫=あの子は、ただの「ペット」ではありませんよね。
毎日ご飯をあげ、体調を気にかけ、名前を呼び触れ合い、同じ空間で生活を重ねてきた大切な存在です。
一緒に過ごす時間の中で、あなたの生活のリズムも、安心できる気持ちも、知らないうちにその子を中心に組み立てられていったでしょう。
朝起きる理由になり、帰る理由になり、つらい日に気持ちを落ち着かせてくれる相手でもあったはずです。
だから、いなくなったときに起きるのは「悲しい」という感情だけではありません。
頭では亡くなったと分かっていても、心が追いつかず、足音が聞こえた気がしたり、いつもの場所を見て探してしまったり、名前を呼びそうになったりすることがありますよね。
悲しみや後悔、会いたい気持ちに押しつぶされそうになり、心の余裕がなくなることで、気が狂いそうと感じてしまうのです。
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気が狂いそうと感じている人の多くが口に出せないこと

このつらさを、誰かに話せていますか?
残念ながら、ペットロスを経験したことがない人に理解してもらうことはなかなか難しいですよね。
また、「いつまで引きずっているの」と言われてしまうそうで、何も言えなくなってしまっているのではないでしょうか。
そして多くの人が、胸の奥にしまい込む思いがあります。
- 最期の判断は正しかったのか。
- 苦しませてしまったのではないか。
- 自分の選択のせいだったのではないか。
- 愛犬・愛猫は幸せだったのか。
- もっとできたことがあったのではないか。
- 後を追って死んでしまいたい。
同じ問いを何度も繰り返してしまうのは、それだけ真剣に考え、深く愛している証です。
ペットロスで気が狂いそうなときにひとりで抱えなくていい状態の目安

ペットロスは、大切な存在を失ったことで起こる自然なことです。
ただ、ひとりで抱え込まなくてもいいときもあります。
- 眠れない日が続いている
- 食事がほとんど取れない
- 外に出る気力がない
- 自分を責める考えから離れられない
もしこうした状態が続いているなら、誰かの力を借りましょう。
私自身、愛犬を見送ったときに看取れなかった後悔から家を出ることができなくなり、悲しみに押しつぶされて日常生活もままならなかった時期がありました。
ひとりで耐えようとしましたが、限界がきて専門家(メンタルヘルスクリニック)に頼ったことがあります。
もちろん、話したり薬を処方されたからといって、すぐに元気になったわけではありません。実際、今でも苦しくなることはあります。
けれど、少しだけ気持ちが軽くなりました。
つらさが大きいほど、わかってくれる誰かを頼っていいのです。
ペットロスは特別な時間

今は苦しさのほうが大きく、出口のない真っ暗なトンネルの中を歩いているように感じているのではないでしょうか。
しかし、ペットロスの期間は、忘れるための時間でも悲しみを我慢して乗り越えるための時間でもありません。
あの子に対して、愛情がどれほど大きかったのかを知る時間です。
今は、ただ苦しいだけに感じるかもしれません。
こんなにつらい時間に意味なんてあるのだろうか、と感じることもあるでしょう。
それでも、この経験を通して残るものもあります。
ペットロスを経験すると、他の人の悲しみに対する感じ方が変わってきます。
同じように大切な存在を失った人の言葉を、前よりも深く受け取るようになるでしょう。
何も言えずにいる人や動物の気持ちに、気づけるようになることもあります。
もちろん、つらさや苦しさが消えるわけではありません。
けれど、この時間を通して生まれる感覚は、あの子があなたの中に残したものの一つです。
いつまでペットロスの苦しみは続く?ずっと続くけど形は変わる

この苦しさは、いつまで続くのだろう。そう考えてしまうのは、とても自然なことです。
正直に言ってしまえば、悲しみそのものが完全になくなることはないでしょう。
思い出せば涙が出る日も、ふと会いたくなる瞬間も、これからもきっとあります。
けれど、今感じている苦しさのまま続くわけではありません。
今は、思い出すたびに胸が締めつけられるように痛むのではないでしょうか。写真や動画を見れなかったり、SNSが見れなかったり…。
何をしていても考えてしまい、時間が止まったように感じることもありますね。
でも、それは少しずつ、変わっていきます。いつ変わるかは、誰にもわかりません。
ある日名前を思い出したとき、涙より先に情景が浮かぶようになるでしょう。
さらに時間が経つと、苦しさだけではなく、一緒に過ごした時間そのものを思い返せる瞬間が増えていきます。
悲しみがなくなるのではなく、抱え方が変わっていくのです。
そばに感じられる形を持つという選択

悲しみの抱え方が少しずつ変わってくると、「どうやってこの気持ちと一緒に過ごしていけばいいのだろう」と考える瞬間も出てくるでしょう。
気持ちの置き場所を探す中で、そばに感じられる形で残す方法を選ぶ人もいます。
写真をいつも見える場所に置いたり、遺骨を小さなペンダントにして身につけたりすることも、そのひとつです。

私も遺骨を入れられる小さなペンダントを身につけています。
悲しみが消えるわけではありませんが、「いなくなった」という感覚が少しやわらぎました。
何が合うかは人それぞれです。
無理に何かを選ぶ必要はありません。
ただ、気持ちの置き場所を作る方法があることも、覚えておいてください。
最後にあなたへ

今は、気が狂いそうと感じているでしょう。
また、気持ちのやり場がなく、時間だけが過ぎていくように思える日もあるかもしれません。
けれど、その感覚を無理に消そうとしなくて大丈夫です。
何かを乗り越えようとしなくても、立ち直ろうと急がなくても構いません。
今日を終えられただけで十分です。
泣いてしまう日があっても、何も手につかない日があっても、そのままでいいのです。
悲しみが大きすぎてどうしようもないときは、専門家に相談しましょう。
心療内科やカウンセリングは、特別な人が行く場所ではありません。
深く愛したからこそ苦しんでいる人が、支えを借りるための場所なのですから。
あの子との時間は、あなたの中で、いまも続いていますよ。
この記事を書いた人

たかだ なつき(高田 菜月)
ペット専門ライター
ペット終活アドバイザー / 動物介護士 / メディカルトリマー / ペットフーディスト / ペット食育士1級 / ホリスティックケア・カウンセラー / 愛玩動物救命士 / ペットセーバー / CPD認定 Animal Behaviour and Psychology 修了 ほか
これまで4匹の愛犬を、それぞれ異なる病気での闘病・介護の末に看取ってきました。
18歳まで寄り添った子を含め、すべて病死という現実に直面し、そのたびに「もっと何かできたのでは」という葛藤や、身を切られるような別れの痛みを経験しています。
ペットの専門家としてだけでなく、ひとりの飼い主として「その痛みを知る者」でありたい。そんな想いを込めて、あたたかな言葉を届けています。